キャンドルの炎「剣道審査員の目」からの珠玉のアドバイス集です!
佐藤博信師範)全日本剣道連盟審議員
『雰囲気(品格)のある着装』 『相手が動いたら打つ、打ってきたらさばく』 など 

雰囲気(品格)のある着装とは
高段位をめざすのであれば、剣道にふさわしい着装ができていなければ、受験する資格がないというくらい自覚をもって普段から気を配りたいものです・・・
垂れは腰板の下で縛るからこそ、腰を支え、自然と腰が入った構えになるのです。

全剣連の『幼少年剣道指導要領』にあるとおり。
「稽古儀・袴を着装したら、袴の両脇口から手を入れて剣道着を引く」
「袴の後ろの裾が前の裾よりもさがらないようにする」
「袴の襞のしわをのばす」 
など、留意点を改めて読み返すと、ハッと気付かされる。
どんなに激しい稽古をしても、道具が外れたり、緩まないことが原則。
充分に時間をかけて細部にわたって気を使うことが大切です。


相手が動いたら打つ、打ってきたらさばく
「事の未だ成らざるときは少々翼々」
「事の将に成らんとするときは大胆不敵」
「事の巳(すで)に成るときは油断大敵」
勝海舟の座右銘。剣道の修行上でも学ぶ点が多くあります。
昇段審査のお相手は同格です。それゆえ同じ段位の相手には負けていないことを審査員に示す必要があります。
相手が動いたら打つ、打ってきたらさばく、これが剣道の原則です。

竹刀をいかに巧みに操れるかが剣道の力の原点だと考えています。先人は、僅か三尺八寸の竹刀を「刀」と考え、精神的な要素を取り入れました。
竹刀に魂を入れるという精神的な修養を求めたのです。

竹刀を巧みに操るには、手の操作だけではなく、体さばきや足さばきを伴い、身体機能を合理的に使うことが必要です。
仕掛け技では竹刀の先から足のつま先までを一直線に使うと美しく、最も遠くまで届かせることが可能です。反対に接近した場合には応じ技です。手の内の冴を利かせて短く使います

問題は、相手が打ってきたときのさばき方です。応じ技はすり上げ、打ち落とし、払い、返しなど、いろいろな種類がありまが、重要なのは回転力です

打つときは直線、相手が打ってきたときがカーブです。やわらかく曲線を描いてからだをさばき、剣をさばいて相手を制します。 その際に、相手の中心に自分のからだが向かっていることが大切です


謙虚な気持ちで
一にも稽古、二にも稽古です。 稽古をしないで強くなる、それは無理なことです。そして何よりも稽古は常に謙虚な気持ちで臨むことが大切です。

謙虚な気持ちとは心の余裕です。心に余裕がなければ謙虚な気持ちは生まれません。

両手を合わせる 両手を握る
両手で支える 両手で受ける
両手の愛 両手の情
両手を合わせたら喧嘩もできまい
両手に持ったら壊れ
一切衆生を両手に抱け


詩人・坂村真民氏は「両手の世界」の詩です。まさに剣道の精神を表現しています。

審査は紙一重のところで合格させていただいたものです。そこで満足していては意味がない。その後の修行態度が、さらに飛躍の第一歩となるのです。(引用抜粋おわり)

「晩成」珠玉のアドバイス集を整理の理由