今朝は有楽町から乗車、席に座れた。
隣合わせたのは幸運にも女性。
もちろん、初対面のお嬢さんである。

質問したい衝動に駆られた。彼女に興味を持ったから・・・
もちろん声を掛けて良いかどうか、しばし躊躇・思案し、自問自答。 
世はクレーマー/セクハラ容疑が頻発の時代。
声を掛けるだけでも「痴漢です」と通報され「御用」となるリスクあり。

<自問自答>
(若いのに日経新聞えらく熱心に読んでるね、どんな娘だろう)
(ほう、めずらしく、耳からヘッドフォンもぶら下げていない)
(上品なマニュキュアか、ペデュキュアはしていないな)
(まだ勤めを始めたばかりかな?清潔感があり初々しいね)
・・・

ところが、彼女の行動・姿は、十分な自問自答を終える前に、
自然と私の一言を誘発する魅力があった!

「偉いですね、日経新聞熱心に読んで」
『・・・?』
「あっ!ごめんなさいね、変なおじさんが見知らぬ方に声をかけて」
『いえ・・・』
「耳からぶら下げていないし(注)、熱心に日経新聞読んでられたから、
 失礼と思ったんですが、ついお声をかけてしまいました。ごめんなさいね」
(注)<iPod他から音楽をヘッドフォンで通勤時聴くのが若者に多いため、仕草で示しながら>
『(笑みを浮かべながら)私、電車の中で聴くの嫌いなんです』

「へー!(珍しいと、驚の表情)でも日経熱心に読んでるね、面白い?」
『(日経新聞は)上司が記事に関し質問するんです』
『でもわからないところも多く、しょっちゅう思考が止ります(笑み)』


「まだ、会社勤めは始まったばかり」
『ええ、今年の四月から』
「そう、じゃあ平成生まれ」
『いいえ、昭和の最後ですよ』

自然な会話を交換し、逆に質問された。
『失礼ですが、どんなお仕事されているんですか』
「いや〜背広ネクタイ姿ですが、僕は定年退職したご隠居ですよ」
「毎日、山手線一周、こんな会話を趣味として、楽しみにしています!」
『(うそでしょうという感じで笑みを浮かべ)そうですか』
『服装ちゃんとされているので、会社の幹部の方かと思いました』
『山手線の観察、なかなか独創的で素敵なご趣味だと思います』
「そうですか(笑)でもひとつ間違うとお叱りを受けますよ(笑)」

『いや、お声をかけていただきありがとうございました。次の原宿で降ります』
「お邪魔しました、上司の質問へ今朝は大丈夫かな? 頑張ってね」
彼女は微笑み、軽く会釈して恵比寿で降りた・・・・

<有楽町→原宿>間、JR山手線外回りで交わされた会話。

これは実話であるが、私の話ではない。
ある先輩(還暦を過ぎた)が昨日実際に体験した話。
直接見聞したわけではないが、先輩の話を忠実に表現したつもり。
先輩は会社勤めを続けているし、毎日これを趣味にしているわけではない。
「本当に隠居したら毎日のんな趣味を持てれば楽しいね」
昨晩、一献傾けながら話は盛り上がった・・・