又兵衛桜
 現在、私が館長をしているネット美術館に投稿写真あり。
名前のある桜で「又兵衛桜」と称される一本桜。
余りにも見事なので、皆さんと共有したい!

都会といわれる私の住んでいる周辺では、桜もどんどん幹から大きく枝を落とす作業が最近行われる。私はこれを見るたび「桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」(意味は後述)という言葉を思い出しながら嘆いていた。
当然、大きな枝を落とし(幹の切断)は専門業者に任せて作業をしているはず。桜は切るとその部分が腐敗しやすいので傷口にはお薬(癒合剤なるもの)が塗ってあるはずだ。

人の都合で外科手術を施し、さらに薬を処方する。 
人間社会の病院でもよくありそうな話だな・・・(切りたがる外科医+副作用のある抗がん剤投与・・・)

そんなことを思っていたところに、伸びるに任せた見事な「一本桜」 感激じゃ!
樹齢300年とも言われる桜の古木。瀧桜(たきざくら)とも呼ばれるそうです。 
県が保護もあり、この優雅な姿を維持しているとはいえ、これこそ「桜」の本来の姿ですね。

桜切る馬鹿梅切らぬ馬鹿」(さくらきるばかうめきらぬばか)
桜の木は年数を重ねると樹形が大きく枝が張ってくるので、状況に応じて枝おろしが必要。切り口は根元を残さないように深くえぐるように切り取り、切り口には癒合剤を塗る。遠慮して切り口を残すような切り方はかえってそこから腐敗を招くようだ。桜は枝、とくに太い枝を切ると、切り口の傷の治りより腐り込みのほうが早く樹の勢いが悪くなりやすいし、桜らしい姿を維持することが困難になる。

梅の枝は、放置すると気ままな方向に伸びて太い枝が交差し、ふところ部分の枝は枯れ、樹形が乱れ花が咲かなくなるなど衰弱してゆく。そこで交差した枝や内向枝を切り除く。その際できる大きな切り傷でも、予想以上に早く癒合組織ができて健全な樹勢を維持することができる。

つまり、桜は切り傷の治りが悪いから枝をあまり切らない。梅は切り傷の治りが良いから積極的に枝を切っても良いという古くからの諺。伸びるに任せた桜は華麗に花を咲かせ、手入れの行き届いた梅は見事な花実をつける。それを知らないのは馬鹿だとして、剪定の選択の大切なことを言う。

又兵衛桜