ホルベインの広告は秀逸です!
ある方のブログに紹介がありました。
名画・名作の構図を生かし、現代流にアレンジする。

例えば黒田清輝の『湖畔』はこのように料理される。
http://www.holbein-works.co.jp/static/publicrelations/photo/wn009.jpg
この広告のタイトル「天才中年」だが、その内容もオジサンの琴線をくすぐる!

古代ギリシャ、モネ、フェルメールなどもあり、実に楽しい。
ただの絵の具メーカーではないんですね。
興味が湧きました。
http://www.holbein-works.co.jp/announce/publishement.html

その他、たくさん記録されているが、次の広告文内容なんか、堪らなく、イイ!

『One day, One thing.』
出社すると部下が報告をしようと待ち構えていた。開いていないメールが26件も残っていたので開き、3件の返信をした。セクレタリーが茶を持ってきてせかせかと今日の来客の予定を告げた。電話を受けながら、手は積まれた稟議書をめくっていた。郵便物はほとんど業務関連の茶封筒だったが、一通だけ雰囲気の違う絵葉書があった。写真ではなくじぶんで水彩で描いたレターペーパーだった。同期の早期退職した男だった。同期といってもすぐ思い出せないほど印象の薄い友人だった。葉書には美しい湖が描かれていて、ニュージーランドの地名が記入されていた。彼は退職金を持って妻と犬とそこに住んでいるのだと挨拶した。そして「1日にひとつのことだけをします。今日は絵を描きました。One day One thingです」と書いてあった。


これもGOOD!
『野球選手の悲しさは』
野球選手の悲しさは、自分の子供に自分の最盛期を見せられないということだ。子供が分別のつく頃、世の中のことが少し見えてきた時、父親はまだ30歳を越えたばかりなのだ。しかし、彼はやがてレギュラーから外され、ある秋の日に解雇される。お父さんの職がなくなったことを、新聞の片隅に報道された小学生はどんな気持ちだろうと、普通のサラリーマンのお父さんは、少し自分を慰めるのである。
その父親も、野球選手に遅れること20年、子供が成人を迎える頃、輝きを失う。父親が目標を失い、小さくなっていくのを見る大学生も、それなりに悲しいのである。だから、人は、何か新しいことを探さなくてはいけない。


まだまだあるが、ここまでは2000年から2004年までの広告を拾い読みして引用した。
もう一点、引用して今朝の作業は中断。

『退院してもいいですよ』
それは病気が全快したのとはニュアンスが少し違っていた。手術は無事行われ、目に見える病気はぜんぶ取りきったと担当医は説明した。しかしそれは、目に見えないところには病気が残っているかもしれないということを、言外に含んでいた。医者は必ずこういう慎重な言い方をする。そしてその人の命の時間が無限でないことを徐々に悟らせる。
自分の病気を知らされた時、多くの人が同じようなことを告白する。それは、いつも見慣れている光景が光り輝くように見えるのだと。人や道に咲く花やうろつく犬までが輝いて見える。憂鬱そうに会社や学校にいく人々の群れさえ、希望に満ちた輝く行進に見える。
他者の生命感をつよく感じる、それは死を身近に感じて初めて、自分の感受性が高まったということなのだろうか。
タクシーの窓から見える光景がパリで見た印象派の画家の作品のようだとつぶやいたら、隣りの妻がわざと向こうを向いて黙っていた。そして、あんまり陰気でいられるのは滅入るからさ、絵でも描くとか、山に登るとか、おいしいもの食べにいくとかしてよね、私も付き合うからと、怒ったような元気な声で言うのだった。