シェールガス・シェールオイルの産出という劇的なできごとが、米国の外交に根本的な変化をもたらす可能性がある。

エネルギー政策も変化してゆくだろう。
1970年代にさかのぼる「米国の原油輸出の禁止するとした仕組み」が撤廃され、新たにフラッキングされた石油が広く販売される方式に変わりそうである・・・
米国は、天然ガスの輸出を禁止していないが、正気と思えないほど許可を得るのを遅らせている。
フラッキングによって米国ではガスの価格が異常に安くなっている。アジアでは、ガスが米国の価格の3倍以上で売られている。欧州では2倍だ。

ガスの液化と輸送の高いコストを考慮しても、この価格差から得られる利益は非常に大きい。
複雑な輸出許可体制の主な受益者は、安いガスに強い関心を持ち、そのためにロビー活動を行っている米国の石油化学企業だ。

オバマ大統領がガスを輸出を容易な形にすれば、莫大な現金を生み出す可能性ともに、プーチン氏の力を弱めるなど、外交上の配当を払ってくれる可能性もある。
輸出許可により、米国国内のガス価格が一時的に上昇するだろうが、米国のフラッキング業者がガス産出量を増やし、打撃を緩和してくれる。

さらに、米国のエネルギーブームの最大の潜在的利益は、米国自身がお手本になることだ。
シェールオイルとガスの鉱床は多くの国で普通に存在している。
ほとんどの国でシェールオイル・ガスが未開発のままだが、政府が個人の土地所有者に鉱業権を付与するという米国の例に倣ってこなかったためである。

今後、米国をお手本に見習う国が出てくることも期待されている。

http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/39973 より抜粋